■ 抄録・要旨
| 不燃ごみは市町村が収集した後、破砕選別処理されている。処理後に生じる不燃物(不燃残渣)のほとんどは、埋立処分されている。本研究では、不燃残渣を対象にその物理化学特性を分析、評価することによって、不燃残渣の資源化及び埋立量の削減方法について検討した。
市町村から採取した不燃残渣(24施設)を4種類の篩(目開き5、2、1、0.5mm)により篩別した後、粒径分布、熱灼減量及び蛍光X線簡易定量法によって金属含有量を求めた。また、5mm以上の粒径分については組成調査を実施した。
対象とした施設の不燃残渣のほとんどは、粒径2mm以上の粒径分が50〜70%を占めており、かつ、組成調査結果からその主成分は硬質プラスチック類及びガラス陶磁器であり、不燃残渣中の可燃分含有率が50%を超えている施設があった。可燃分は嵩高いため、資源化及び埋立物削減の面から、何らかの対策が必要である。
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